夜魔リリス

リリス【出身地:イスラエル】

 夢魔の女王。美しき夜の誘惑者。

 エヴァ以前のアダムの最初の妻で、リリムたちを産んだ。だが、人間でないので引き離された。エヴァにリンゴを食べさせた蛇の正体ともされ、ルシファーの実の娘とも言われる。

夜魔ヴァンパイアロード

ヴァンパイアロード【出身地:ルーマニア】

 その名の通り吸血鬼の君主である。長き年を経てその血も古く、十字架はおろか銀の銃弾ですらもはや効果は皆無、名実ともに最強のアンデッドモンスターと化した。

 代々ヴァンパイアハンターとして彼らと戦いを繰り広げてきたベルモンド家の者ですら、苦戦は必至であろう。倒せる可能性を求めるとしたら、「エイジャの赤石」ならば、肉体そのものを消滅させることも可能かもしれない。

夜魔インキュバス

インキュバス【出身地:ドイツ】

 女性の夢の中に現れては誘惑し、堕落させる男の夢魔。女の夢魔サキュバスと対をなす。

 まさに女性の敵であるインキュバスは、さまざまな手で迫ってくる。美しい若い男の姿でたぶらかすこともあれば、体の自由を奪い襲いかかることもある。彼によって孕まされた女性は不幸である。なぜなら被害者女性が産む子供は、悪霊や魔女だからだ。インキュバスに取り憑かれたら教会で祈祷を受けると良いとされるが、それも彼を追い払うだけで、退治まではできない。

夜魔ヴァンパイア

ヴァンパイア【出身地:ルーマニア】

 吸血鬼の伝説は世界中に見られるが、特にスラブ諸民族間ではこれに対する恐怖が著しく強い。吸血鬼の定義は諸説紛々だが、大雑把に言うと、埋葬された人間が何らかの原因で蘇って生者の血を吸うというものだ。

 ドラキュラ伯爵のように特別な者もいるが、一般的なヴァンパイアはもっと汚らわしい姿であると想像される。長く曲がりくねった爪と、血に染まったように赤い皮膚をして、口からは鮮血をしたたらせている。昼には柩の中で眠っていて、夜になると犠牲者の血を求め歩きまわる。ヴァンパイアに噛まれた者の首筋には、二つの小さな牙の痕が残る。犠牲者は次第に衰弱し、死に至ると新たなヴァンパイアとなる。

 血を吸い続ける限りいつまでも若さを保ち続けるが、新鮮な血が無ければ彼らは力を失ってしまう。体の大きさを自在に変えられること、障害物を何の苦も無く通り抜けるなどと言われるのは、彼らが霊体にしかすぎないことを示唆している。その他の特徴としては、神聖なシンボルやニンニクを嫌い、鏡に映らず、家の人間に許されなければドアから入ることができない。流れる水を渡ることができず、太陽の光を浴びたり、胸に杭を打ち込まれると死ぬ…などがあるが、悪魔一般に共通する項目も多い。

夜魔リリム

リリム【出身地:イスラエル】

 男に淫らな夢を見させて精気を吸い取る女夢魔。同じような性質の女悪魔ラミアやサキュバスと同一視されることもあるが、リリムはヘブライ神族の血筋も正しい、リリスの娘たちである。

 伝承によれば、リリスはアダムの最初の妻であったとされるが、男性優位の結婚を拒んでアダムのもとを去った。神と天使たちに戻るように命じられたが、逆にたくさんの悪魔たちと交わって一日に百人の子供を産んだという魔女である。このために神は、アダムの肋骨からリリスよりも従順な女としてエヴァを造ることにした。リリムもまたこうした性格を受け継ぎ、多淫多情と言われる。

 しかし、百合(Lily)の語源にもなっている彼女らは、単にそうした多淫の女魔としては片付けられないのかもしれない。というのも、百合は純潔と精神的な愛の象徴であるからだ。

夜魔エンプーサ

エンプーサ【出身地:ギリシア】

 ギリシアの夢魔、あるいは吸血鬼とされる。「力づくで押し入る者たち」の意。主に女性の小悪魔である。他の夢魔たちと同じく、眠っている男性を誘惑して精気を吸い取ったり、悪夢を見せたりする。時には犠牲者は貪り食われることもある。

 一説では一本の足が真鍮か青銅でできており、もう片方の足は大きな鉤爪がついていて、皮の翼を持っている。あるいは冥界の女王ヘカーテに仕えているため、メス犬の姿にもたとえられる。美しい女に変身して男に近づくことも多いようだ。彼女たちは主人ヘカーテにつき従って、夜の街道に出歩き、旅人を苦しめることもある。特に交差点、三叉路を好んで出没する。

夜魔キャク

キャク【出身地:ネパール】

 ネパールの夜の魔物。真っ黒の毛むくじゃらの姿で現れる。

 座敷童子のようなもので、悪戯をするだけで害はない。キャクのダンスは厄払いとしておこなわれる、ユーモラスな軽業を含んだ舞踏である。