霊鳥ヤタガラス

ヤタガラス【出身地:日本】

 賀茂建角身命(かものたけつぬみのみこと)が天照大神の命を受けて化身した烏。三本足で、一説では赤い身体と言われる。

 武人として名高かった賀茂建角身命は、神武天皇の東征の折に、大軍を率いてこれに参加した。戦局が厳しくなったので東征軍は熊野の山中に迂回したが、山の中で迷ってしまい進退きわまっていたところを、烏に化身した賀茂建角身命が先導して大和へ導き、勝利をもたらしたのである。

 ヤタガラスは厳島神社に棲んでいると言われ、常人が目にすると発狂してしまうとされる。現在ではサッカー日本代表チームのユニフォームのシンボルマークになっている。

霊鳥スザク

スザク【出身地:中国】

 朱雀。中国の四方の護る聖獣たちのうち、南を守護する聖獣。五色の声で鳴き、身体が五色に彩られた鶉(うずら)に似た怪鳥の姿をしている。

 五行による分類によれば、火の属性を持ち、季節では夏を、色の中では赤を表している。梧桐(あおぎり)の木だけに棲み、甘露を飲み、竹の実だけを食べると言われており、竹が実をつける60年に一度は人の前に姿を現すと言う。姿を現したときは一般に瑞兆とされ、世が乱れているときには現れることがない。朱雀は鳳凰とよく似た性質を持っており、しばしば混同されることもある。

霊鳥フェニックス

フェニックス【出身地:エジプト】

 常に世界に一羽しか存在しない不死鳥である。成鳥は鷲に似た姿をしており、薔薇色の飾りがある美しい青い尾を持ち、全体が紫色で一部が赤く、首のまわりが金色の身体をしている。

 芳しい香を食べて500年生き、寿命になると香のよい小枝を集めて木の上に巣を作り、その上に横たわって一度死ぬ。すると親鳥の身体から雛が現れて新しいフェニックスとして再生するのである。

 フェニックスは500年の寿命の中で、エジプトのヘリオポリスに親鳥を弔いに行くときに一度だけ人間の前に姿を現す。フェニックスの神々しく美しい姿を見た鳥が数多くつき従うこの行列を見た者には、幸運がもたらされるという。

霊鳥ジャターユ

ジャターユ【出身地:インド】

 禿鷹の王。インドの叙事詩、ラーマーヤナに登場する。

 ラーマ王子の妃のシータ姫を、天魔ラーヴァナがさらうのを見咎め、ガルーダに化して戦いを挑むが敗れる。最期に事の次第を王子に告げて息を引き取った。

霊鳥ホウオウ

ホウオウ【出身地:中国】

 鳳凰。鳳が雄で、凰が雌。つがいで現れ、平和をもたらす中国の瑞鳥である。

 また平和だからこそ現れるのであろう。皇帝の治世の優れるとき、仙界の霊山、崑崙山から降り来たり、宮廷に遊ぶという。